この条例を施行した主な目的は、溢れる放置自転車を徹底排除し歩行者の安全の確保、街の景観を守ることなど。そのため市は駐輪場を増設し、利用を呼びかけている。新たに増設された駐輪場は地図のとおりだがまだまだ問題も多く残る。中洲の某トクヨクで働く女の子も、「今までお店の近くに止めていたけど、これから止められなくなるんですよね。ルールだから仕方ないけど、店の近くの駐輪場とかすぐに埋まっちゃいそうで。そうなったら空いている所を探して回らなきゃいけないし、店から結構離れたところに止めることになったら遅刻しちゃいそう。いつもギリギリだから(笑)」と困惑気味。某ソープランドで働く男性スタッフも、「駐輪場の中には23時までしか利用できないとこもあるんですよね。止めても帰る時間は出せない(笑)。放置を禁止するのはいいけど、
駐輪場の数をもっと増やして欲しいし、営業は24時間にしてほしい」と要望を訴えていた。
施行開始日である4月1日に中洲を歩くと、「放置サイクルZERO宣言」と書かれた旗を設置したり、放置自転車に撤去の案内を貼ったりと職員によるPR活動が展開されており、入浴剤が同梱された案内のビラを配っている職員もいた。話を聞くと、4月10日から15日の間に一斉に撤去作業が行われるという。この号が発売されているころには、いつも道を塞ぐように止められていた自転車がスッキリとキレイに撤去されていることだろう。しばらくは撤去しても放置されるといったイタチごっこが続くかと思うが、5月からは夜間にも撤去作業を行うと発表されている。福岡の5月といえば「どんたく」。全国から200万人を集める一大イベントがある。?放置自転車ゼロ?は、県外から訪れる人々にも大きなインパクトを与えることになりそうだ。駐輪場の数など今後問題も出てくるかと思うが、中洲の街が綺麗な景観を保つのは素晴らしいこと。この条例をきっかけにみながルールを守り、より良い中洲へと生まれ変わってくれることを期待したい。