昨年から話題になっていた福岡県迷惑行為防止条例の改正案だが、県内5市の歓楽街が禁止エリアに指定され、6月1日ついに施行された。歓楽街の浄化を目指す今回の改正案は、いったいどのような変化をもたらすのだろうか。
中洲を歩けば客引きにあたる」、そんな状況が一変?! そう、歓楽街の?浄化?を目的に改正された、福岡県迷惑行為防止条例が6月1日、ついに施行されたのだ。詳しい条例内容は左ページ下のカコミ記事を参考にしてもらうとして簡単に変更点を説明すると、これまでの条例では、性風俗店の関係者が客に声をかけお店に連れて行ったり、宣伝目的のビラを街頭で配っていたりなど、実際の現場を押さえないと取り締まることができなかったが、今回の改正によって客引き目的で街頭に立つ客待ち行為も
指定エリアでは規制できるようになった。スタッフがお店の前に立って呼び込みしている光景をよく見るが、それも禁止。つまり、客引きではないという言い逃れが通用しなくなるのだ。また、性風俗業種の他にガールズバーも規制対象業種に加えたのは、全国でも初の試みとなる。
この条例を巡っては、施行前から歓楽街関係者の間でも話題に上ることが多く、いったい歓楽街はどうなってしまうのかという期待と不安が入り混じった声もよく聞こえてきた。暴力団の資金源になっているとも言われ、まさに今回の規制対象の目玉でもある
キャッチたちの中には、条例施行前に廃業する者もチラホラといたようだ。
さて、この条例改正によってどのように状況が変わったのか。早速、見ていくことにしよう。施行開始日である6月1日21時頃に中洲を歩いてみたが、明らかにいつもとは違う雰囲気であった。まずクラブやラウンジが集まる中洲大通りでは、いたるところに跋扈(ばっこ)していたキャッチの姿は消え、呼び込みするお店スタッフの姿も取り締まりを警戒してか、たまに通りの様子を伺う程度のものだった。今までは大通りを歩く際、多くの声掛けを振り切らなければならなかったが、この日は一切声を掛けられることもなくスムーズに移動することができた。